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桂恋かもめ・コンブ

     小路巡礼 006 003_20110124213956.jpg 毘沙門第一界隈

波が無ければ天気がわるい! 天気がよい日は波が高い!
 コンブ漁師はオテントマカセ、ナミマカセだべさぁ


ここは桂恋の港から海岸伝い、東に少しだけ行った毘沙門の浜、
働き者のお婆ちゃん、ボトボト、汗を浮かべた笑顔が言った。

遥か江戸時代の昔から、昆布は北の島だけの特産品、
北前船で本州へ、さらに中国大陸まで渡っていた。
晴天の毘沙門浜のショットをご覧いただきながら、
その昆布漁について、簡単なおさらいをお聞きいただきたい。 

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先ずは昆布の種類だが、日本には学術的分類では45種類もあるという。
が・・大雑把に北海道の地域別に5種類、海流によって植生が違っている。
長さは1~20m、幅は10~30㎝、と・様々なのだ。
北海道・・スルメイカのシルエットを想像しながらお読みいただきたい。

真昆布・・スルメの足・・・函館周辺(南茅部など)沿岸
利尻昆布・スルメの上・・・日本海~オホーツクまでの沿岸 
羅臼昆布・スルメの右上・・知床半島東海岸(オニコンブ)
日高昆布・スルメの下・・・日高地方沿岸(三石昆布)
長昆布・・スルメの右下・・釧路~根室までの沿岸 

その他・・細目・厚葉・かごめ・ねこあし・ややん・くきなが・・
煮物、ダシ、佃煮などの加工品・など用途は種類によって使い分ける。

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原動機付きの小舟、トモとヘサキに一人ずつ、
船縁から長い竿を差し込み、くるくる絡げて巻き上げて採る


昆布漁は地方と種類によって様々、
ナガコンブは名前のとおり5~20mと長いから長い竿で採る。
採った昆布を満載した小舟は浜に接岸、ウインチでトラックの荷台へ、
砂利を敷き詰めたコンブ干場でトラッから降ろし、1枚ずつ並べて干す。

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バカヤロウ!! トロトロするんじゃない

親方の怒声が飛び交うコンブ干場・・
直ぐに砂利の上に並べて干さなければ、昆布はベタベタ絡みひっつき、
収拾できなくなることを親方は恐れているのだ。
昆布干し作業の漁師家族やアルバイト(でめんさん)も必死、
砂利に足を取られながら、ヨロヨロ、汗びっしょり・・
干し終えると、息絶え絶え、朦朧として砂利の上に倒れこみ、水ガブガブ、
3時間ほどの一家総出の作業はハード、これが後まで尾を引く原因となる。

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* エゾオグルマ・蝦夷緒車

天候を見ながら昆布の乾燥具合を確認、2度ほど位置をずらす(砂引き)
昆布が黒くほどほどに乾いたら集め、1m20㎝に切り揃える。
倉庫に格納すればようやく作業が終了、船出から約10時間疲れてバタン。
が・・晴れて順調な日のこと、
曇ったり、突然の雨降りは大忙し、乾燥小屋に運び込み天井から吊るす。
捩じれを戻し満遍なく整えると、重油バーナーを全開して温風乾燥だ。
乾き終えたら小屋から取り出し、揃えてようやく1m20㎝にカット、
作業は2度手間、余分な燃料費までかけても、結果は品質低下、
昆布漁師は、サンサンと輝くお天道様のありがたさをしみじみ感じる。

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①棹前昆布漁  ②夏昆布漁  ③拾い昆布漁 

① 昆布漁解禁前の6月に3日ほどの出漁が【棹前・サオマエ】昆布漁、
柔らかくて煮物に最適、この漁でその年の生育状況が判る。

② 一般的に昆布漁と言えば7~10月の【夏・ナツ】昆布漁を指している。
晴天・波の高さ1,5m以下
船を出すには、この二つの条件を満たすことが不可欠なのだ。
実質の稼働日数は約30日ほど、昆布漁は意外と短い。

③ 船が出ない日、浜に打ち寄せる昆布を拾うのが【拾いコンブ
働き者のお婆ちゃんや奥さんの仕事、やや品質は落ちるが大切な仕事だ。

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ハードな仕事でも、1年に僅か30日だけだろう? イイナ~

当然のこと、部外者の読者の皆さんはそう羨んでしまうだろう。
が・・・内情は大変、漁師の皆さんは苦労なさっている。
先ず第一に売上金額の問題が・・昆布漁だけでは食べていけないのだ。
乾燥昆布を20kgに梱包した荷姿の浜値は、小売価格の約10分の1、
売上げ金額は中堅サラリーマンの年収にも及ばないのが実情、
だから、サラリーマンとの二足の草鞋、アルバイト・・
若くて体力がある者は、12~翌年4月までは本州への出稼ぎなのだ。

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昆布漁はハードと前述したが、家族はそれが身に浸みている。
だから、娘は漁師との婚姻を敬遠してサラリーマンと結ばれる。
息子は漁を嫌い、学校を出ると直ぐにサラリーマンになってしまう。
後継者不足・・年老いた漁師の廃業で、浜では小舟が眠っている。

さらに資源の枯渇化が追い打ちをかける。
今から30年前までは、流氷は根室半島を回り釧路までやってきた。
その氷塊が海底をかき混ぜ耕し、質の良い昆布が育った
が・・地球温暖化の今、
かっての豊穣の海が少しずつ消えて逝くのだ。

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私は悲観論者ではないが、このままでは昆布漁は消えてしまうだろう?
だから、おエライお役人と漁協関係者の皆さんはよくお考えいただきたい。
流通を何とか改善して、浜値を上げて漁業者に還元できないだろうか??

そして、消費者の皆さんによくお考えいただきたい。
デパートで1本で1万円近くもする【ブランド鯖寿司】
あの類まれな美味さは鯖にもよるが、上質な昆布があるから生まれる。
予約して、洒落た部屋で頂く老舗の懐石料理、
何年も寝かせ吟味した良質な昆布があるから、ほっぺが落ちるのだ。
そこまでいかなくとも、お母さんの炊いてくれた煮物、
大根やニンジン、芋や白菜など野菜の味は昆布が演出しているのだ。
日本人だから、和の味が無ければ人生は無味乾燥つまらない。

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私が本州に住んでいた頃の拙い経験をお聞きいただきたい。
南アルプス・間ノ岳の麓に山梨県早川町・奈良田集落がある。
その町営温泉・女帝の湯はツルツル温泉、お湯がヌルヌルしていた。
何度訪ねても、いつも感心したのが従業員のオバサンの肌だった。
素顔はいつも艶やか、皺まで少なく感じて、あたかも少女のような肌。
仕事が終わってから、浸かる湯がイインダヨ~
ツルツル・オバサンたちはいつも笑顔で応えてくれた。

さて本題に入ろう。
私が昆布干しのアルバイト(でめんさん)をしていた時だ。
その昆布漁師の奥方の手はツルツル、いつも輝いていた。
作業用軍手から浸みこむ昆布のヌルヌルの仕業なのだ。
勿論、ガサツな荒れていた私の手まで改善、ツルツルになった。
昆布はツルツル温泉と同じ効果があったのだ

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* コハマギク・小浜菊

ピリカの皆さんにお願いする!!
どんどんコンブの料理を食べていただきたいのだ・・
そして、ツルツル ウットリ・・・うれしいな~
ますますキレイなピリカになっていくから

























  




 
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コメント

昆布大好きです。
どこも同じですねぇ。漁師の現状って。
あけぼうの家でも叔父叔母までですね。
イトコは誰も漁師やってません。
島国なのに漁業を大事にしない国です。
  • 2012-09-26 13:02
  • URL
  • あけぼう #-
  • Edit

こんばんは。

昆布の違いは、あくまで品種の違い、
例えて言うなら、シバイヌとアキタイヌの違い、
だと思っておりましたが、そもそも「種」が違うのだということを、ほんの10年ほど前に知り、衝撃を受けたものです。
例えて言うなら、トラとライオンくらいの違いがあるのですね。
高品質の昆布が無ければ、
高級料亭の高級料理は成り立たないのですが、
生産者への還元は・・・。
こうなったら、高級昆布料理を北海道で開発しなければ。
  • 2012-09-26 21:15
  • URL
  • らざーろ #-
  • Edit

昆布干場

こんばんは。
昆布干場、きれいな小石の干場が強烈な印象でした!
昆布漁の時期ではなかったので、干場には拾った昆布が少しだけ干してありましたが、一度、昆布がぎっしり干されている所を見てみたいものです!
今日の可愛いコハマギク、岩手の辺りの浜に咲くキクと似ていますね!
  • 2012-09-26 21:48
  • URL
  • yokoblueplanet #-
  • Edit

Re: ぴりかあけぼう・こんにちは

> あけぼうの家でも叔父叔母までですね。
> イトコは誰も漁師やってません。
> 島国なのに漁業を大事にしない国です。

< ピリカのおっしゃるとおりです・・
あと20年もすれば、魚も昆布も、国産品はゼロ??
そんなつまらない国にならないように、
お役人さまや先生さまによ~く考えてもらいたいんですが・・
ピリカは昆布が大好き・・だから・・
ますます肌はキレイ、ますますモテモテなのです。

  • 2012-09-27 14:02
  • URL
  • よきちのひろ #-
  • Edit

Re: ニシパらざーろさん・こんにちは

何年か前、沖縄の日本そば店で店主が、
「南茅部のものは高価だがダシ味がいい」と絶賛でした。
たしかに真昆布は上品なダシが採れるのでしょうが、
現在は養殖の人工乾燥ものが主体だそうです。
昆布生産量No1のナガコンブは大衆品ですが・・
太平洋の荒波育ち、しかもしかも天日乾燥です。
ダシに詳しい方に言わせると「氏より自然のオテントサマ」
漁協も卸店も「天日乾燥」をブランドにすべきと思います。

  • 2012-09-27 14:16
  • URL
  • よきちのひろ #-
  • Edit

Re:ニシパyokoさん・いつもありがとうございます。

> 昆布干場、きれいな小石の干場が強烈な印象でした!
> 昆布漁の時期ではなかったので、干場には拾った昆布が少しだけ干してありましたが、一度、昆布がぎっしり干されている所を見てみたいものです!
> 今日の可愛いコハマギク、岩手の辺りの浜に咲くキクと似ていますね!

何せ7~10月に30日ほどの昆布漁、
天気と波・・両方OKの日は少なく、
並んだ昆布で満席の干場は珍しいくらいです。
写真は崖の岩に咲いているコハマギクですが・・
本来は浜辺に群生します。10から20㎝ほどの短い茎に白い花、
エゾオグルマと一緒に、アイヌモシリ初秋の浜を飾ります。
岩手の浜もおそらく同じコハマギク、夏の終わりです。
  • 2012-09-27 14:30
  • URL
  • よきちのひろ #-
  • Edit

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