ニャー ギャー
お隣の町に【くしろ検定】なるものがあると云う。
釧路川を根城にする親戚カモメさんが教えてくれた。
釧路の歴史・自然・産業・生活・文化などを学び、
その習得度を公式に認定する仕組みなのだ。
早速、主催者・釧路商工会議所のHPを開き「なるほど ほほー!」
かねてから【桂恋・文化検定】を提唱していた私である。
他流試合の心構えでこれに挑戦し、その経過と顛末をここに報告する。
桂恋村教育委員会 前浜 賀茂吉
阿寒の峰々まで見渡せる高台から急な坂を駆け下りる。
ここは幣舞橋の袂・・この住所を御覧じあれ。
釧路市大町1丁目1番地1号なのだ。
この由緒ありげで立派な土地に建つビルの4階が釧路商工会議所。
「美人だな! 感じがいいな・・・」
受付の女性の第1印象。
【美人】と一口で言うが、
ジュリア.ロバーツやキャサリン.ゼタ.ジョーンズ
美人スターがここにいるわけがない。
ここはLAではない・・釧路なのだ。
ほっぺポッチャリはだ色白そのうえやさしいおねえさん。
by the way
「嫁をもらうなら釧路で選べ」
カモメの長老さんはいつもそう云っている。
ここの女性は道東の美味い魚を食べて育ってきた。
だから・・
「色白の器量よしはあたりまだべさぁ」
美人のおねえさんに3,150円の受験料を支払う。
立派なテキストをいただいた。
「よし、勉強して合格するべぇ」
決意も新たに、桂恋村の我が家に戻った。
「眠っちゃだめだ ねないぞ 」
長老さんから差し入れに頂いたウイスキー、酔いが廻ってきた。
コーヒーをガブ飲みしても、眠い・・眠い・・
結局、テキストを眺めたのは表紙だけ。
もう、どうでもよくなった。
「そうだ」
あの格調高き桂恋村憲章の第1条の順守なのだ。
私たち村民は難問に直面したとき、精いっぱい解決につとめます。
それでも解けないときは・・・
あとは野となれ山となれ、気楽に投げだします。
参考 桂恋村・憲章 桂恋村・村歌
「オオー 高校生が多いな !」
高台から急坂を下った釧路川沿いビルの5階が試験会場。
学生服の高校生が半分近く、あとはネクタイの会社員がほとんど・・
私のような白い普段着のものは他に誰もいない。
200人分用意された机に座ると、緊張感が増してくる。
気になる美人のおねえさんはどこか?と探す余裕もない。
「・・・緊張・・・」
問題は四者択一だから・確率は25%・これを70%にすれば合格ライン?
「それらしき」ものは無視、
「あやしい」 ものが正解、
ひたすらカモメ流に徹した。
発表当日の朝、
「落ちれば、また来年もある。大きな声でワッハッハでお終いだ」
格好は付けたが、内心はあきらめていた。
なにも勉強しないで運まかせ・・
釧路商工会議所のHPを開く・ジーッっと眼で追う。
067 067 067はあるか、ないか??
あった 私の受験番号067だ
老眼をこすって・・2度.3度の確認、間違いなく合格だ。
合格率約40%!!我ながらたいしたもんだ
【うん】が向いてきた。
「よし、これから宝くじ買いにいくべさぁ」
美人のおねえさんから合格証書を頂いた。
すごく気分がいいので、用もないのに幣舞橋をうろうろ歩いた。
柳原義達さんのブロンズ像、
いつも見慣れているはずなのに・・
今日は特別に凛として美しい。
「そうだ、ユニクロで買ったダウンジャケット。
まだ手を通してないんだ!
ねえ、裸のおねえさん・・プレゼントしてあげるから。
風邪ひかないでよ」
桂恋村・憲章